
携帯電話で脳腫瘍になるか、ならないかという結論は出ていないが、NTT関連企業研究所勤務のF氏によれば「携帯電話よりは電子レンジのほうがよっぽど危ない。電子レンジはスイッチをつけたらすぐ逃げたほうがいいくらいスゴイ電磁波が出ている」のだそうである。さらにもっと危ないのは電気毛布や電子カーペットで「あれは直接、電磁波を肌に着けているようなものだからなあ。でも、微量だし、なんともいえないけど、でも毎日やってるのは危ないと思う」と言っていた。
それはさておき、おりしもアメリカの学者は「脳腫瘍になる」説に1票を投じている。イギリスでもやはり「携帯電波は脳によくない」という学説が発表されているそうである。つまり「危険」かどうかはわからないけれど「完全に安全」というわけではないというころだろう。
対策として、携帯電話を脳から10cmほど離すだけで悪影響は減るという。君子危うきに近寄らずという説を取って、心配な人はイヤホンを利用すればいいだろう。
<写真1>それはさておき、情報処理学会が毎月発行している『情報処理』という雑誌の10月号に「モバイルコミュニケーションを支える携帯電話用アンテナの話」というコラムが掲載されている。著者はNTT移動通信の常川光一さん。
それによれば、アンテナとは電波を捕まえる道具で、衛星放送やテレビ放送の電波がまっすぐ一方向に向かっているのに対して、携帯電話やポケベルの電波はあちこち向いているのでつかまえにくいということらしい。
そこで、見えない電波をつかまえるために、NTT方式の携帯電話は内部(耳に当たるあたりに)に板状のサブアンテナを備え、メインのアンテナの補助をしているのだそうだ。
さらに、よくよく見れば、メイン・アンテナ(飛び出すので「ホイップアンテナ」というらしい)の先端にもアンテナがついているのである。M子嬢はこの「ポッチ」がかわいいと言うけれど、単なるつまみではなくて、れっきとしたアンテナなのだ! コリャ、びっくり。ということで、携帯電話の性能はひとえにアンテナの使い方にあるといってもいいくらいなのだけれど、だからといってバカでかいアンテナがあればいいというわけでもなく、著者自身「アンテナの性能のみを追求し、確かに大変性能が良いアンテナを作った。しかし、複雑でかつ壊れやすかったため、商用されたが短命で終わってしまった。技術者は技術に溺れてはいけないと悟った」と書いている。(そうか、商用となって買わされたモルがいたわけだな。気の毒に)
常川さんによれば、アンテナ感度アップの秘訣は
(1)アンテナはちゃんと全部引き出す
(2)携帯電話は垂直に持つ
(3)なるべく下のほうを持つ
(4)耳に押し付けない
電波で光るアクセサリーやアンテナ交換は感度を落とすための技だそうだが(つまり、やらないほうがいい)、ここで、さらに上級者用テクもあるということを知った。
ひとつは
(5)イヤホンマイクを使い、携帯電話を自分や周囲のものから離す(特に金属のものからは離す)
というもの。
イヤホンは電磁波予防にもなるし、一石二鳥ではないか!?
そして、最終兵器的サジェスチョンは
(6)手で携帯電話をたてて、頭の上に掲げて持つ
というスタイル。
これについては弊社のアイドル、がりがり博士がモデルになってくれたが、壁の前に立っているし、イヤホンじゃないし、携帯電話も直立していないので、博士にしては少し「ゆるい」サンプル例となったのが残念だ。
しかし、この必殺技を知っていれば、たとえ渋谷のセンター街でふらふら歩いていようと、お台場ヴィーナスフォートで女性用トイレに入っていようと、快適な携帯電話ライフがおくれる・・・かもしれない。
ちなみに、携帯電話にメインアンテナとサブアンテナをつけて、ふたつのアンテナのうち出力が高いほうを選択する方法を「ダーバーシチ」という。
ちょっと「お台場シティ」に似ている。
<写真2>
ところで、先のF氏が研究している未来の電話は「指を耳につっこんで聞く」というもの。(ここまで書いてしまうと、関係者には「おおっ、F氏とは・・・」とわかってしまうね)
リストバンドのところにマイクがついていて、手の甲から指輪までアンテナがついていてここで電波を受信する(らしい)。
問題は、かかってきたときに指を耳につっこんでいなければならないという点だが、体験者によれば「ぷるぷるしておもしろい」そうだ。
もうひとつおまけの楽しさは、相手の声が本当に聞こえてきたとたん「なんともいえない至福の顔」をする体験者を見学することなんだとか。
ああ、私もやらせてもらうんだった・・・。
写真解説(1) 雑誌『情報処理』(情報処理学会発行 定価1680円) 読んでみると案外「難しい」と思っていたものも「おもしろい」とわかる。情報処理学会の約3万人の会員は、学会30%産業界70%。技術者・研究者・学生じゃなくても参加できる、らしい。http://www.ipsj.or.jp/
写真解説(2) ガリガリ博士またの名をガリガリ2号が「正しい携帯電話」について実演してくれたが、極意をモノにするにはまだ若干の研究を要するようである。
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