
今日こそ例のジムに行って運動しようと思っていたのに、東急本店でボジョレーヌーボーの試飲をしたのが災いしてか、うっかりと眠ってしまった。ここのところ忙しいような、忙しくないような、ストレスが溜まることばかりの日々が続いていたので、ぐっすり眠るというのは悪くない。
さて、久々書店に行って、がまんしながらも買ってしまった本。
◆空想科学読本2第二版(柳田理科雄著・メディアファクトリー 1200円)
あとがきによれば、貧乏な塾の先生だったころに編集者に促されて書いた「空想科学読本」が爆発的に売れて、そのために「母校と思っていた」出版社と決裂するアクシデントが起こり、メディアファクトリーで改訂版が出るに至ったのだそうだ。おもしろいものを書くとはいえこだわりを持ったシロートはプロより扱いが恐い。出版社側に多くの非があるわけだが、シロートをなめてはいけない。
それはさておき。
ウルトラマンの推定年齢にはじまり、「仮面ライダー」や「マジンガーZ」などのヒーローたちの必殺技などの科学的解明がなされている。著者がこだわっているだけあって第一版より大幅加筆されていて、編集もまとまっている(と思う。そもそも第一版は借り物だったため手元にないので比べようがないのだ。もしかしてほとんど同じだったとしたら、ちょっとはずかしいね。)
第一版においては「空想科学読本2」より「1」のほうがおもしろかったように思ったが、第二版では「2」も充分まとまっていて、「1」がどのくらい加筆訂正なされてパワーアップしているのか楽しみだ。(書店にはたまたま「2」しかなかった)
◆「青の炎」(貴志裕介著・角川書店 1400円)
ここのところ映画化された「黒い家」(角川書店 680円)の作者の書き下ろしホラー小説。
購入理由は、あとがきに「鎌倉高校OGの・・・」と、母校名が出ていたからである。ついでに並んでいる湘南高校、関東学院高校も地元である。
ただ、ナナメ読みした感じでは、あまり湘南らしさはなくて、5作目ということで映像化にしやすい場所を設定したのかな、と少々期待はずれ感あり。大阪生まれ、京都大学卒なら、やはり京都あたりを舞台にしたほうがリアリティがあるんじゃないだろうか。私がいたころと湘南世代は違うだろうが、地方から見た(アコガレの)湘南像は「加山雄三」であったり「サザン・オールスターズ」であったりして、在のものからすればそれらはもっともダサかったりする。地方の人が書いた湘南は、関東人の関西弁みたいなところがあって、どんなに流暢でもどこか違うように思える。
また、インターネットで情報検索する話題が頻繁に出てくるが、それについては「毒入りカレー事件の犯人はほかにいる」(正式タイトルと著者名は忘れたが、文芸春秋から単行本が出ている)がリアルで、また、話題となった14歳著者の取材力が圧巻である。
◆「ノルウェイの森」(村上春樹著・講談社文庫 上下巻各467円)
湘南というわけではないのだけれど、なんとなく世代っぽい感じがする村上春樹。彼が昔、千駄ヶ谷で喫茶店のマスターをやっていたとき、私はよく通っていた。直筆の領収書ももらっていたのに。その人がのちのち有名作家になるとは思いもよらなかった。なかなかセンスのいい店で、いつも心地よいジャズが流れていた。
私は彼自身の小説よりも翻訳本が好きで、とくにレイモンド・カーヴァーものは原文よりも好きだ。翻訳本はほとんど読み、その勢いで小説も読んでみたが「羊男のクリスマス」あたりで飽きてしまっていた。ましてや「ノルウェイの森」なんかは爆発的大ブームとなって、あまりにもはずかしくて買えなかったのだが、なんとなくノスタルジックな気分になって買ってみた。
でもやっぱり「夜になると鮭は」(レイモンド・カーヴァー)を読んでしまいそうだ。
◆「シックス・センス」(ジム・ディフェリス/酒井紀子訳 竹書房590円)
映画を観た人たちがあまりにも「恐くておもしろい」というので、つい原作を買ってしまった。
ところで、私は渋谷を歩いているとときどき「あっ!」と言われる。「はい?」と聞き返すと「オーラが出ています!」とか「ご先祖さまが来ています!」とか言われることもある。場所も、人も違うし、たいていは大勢が行き違うラッシュ時に、通りすがりの人に「はっ」と振り向かれるというパターンだ。(振り向いた人もずいぶんと驚いた顔をしている)
たいていは無視するのだけれど、一瞬のひとことにドキッとさせられることもたまーにあったりする。それらが新興宗教の方たちなのか、それともシックス・センサブルな人たちなのかはわからないが、人知の及ばぬ世界はそこここにあるのかもしれない。願わくば、それらスピリチュアルな世界は、悪意に満ちたものではなくて、清らかな世界であってほしい。
◆「なくてはならぬもの」(三浦綾子著 光文社457円)
鎌倉の実家に帰ったときに、70近くなる母が三浦綾子の小説を読んでいた。「こんなにいい本と知っていたら、もっと若いときに読めばよかった」と言っていたが、どの本のことであったか。
私は高校生のころ、三浦綾子のエッセイはほとんど読んだが、まったく覚えていない。そこでとりあえず講演集をまとめた1冊を購入した。副題に「愛すること生きること」とある。
人を責めたり、自己を主張することはすぐできるが、人に感謝して生きる生活は難しい。愛されていることに感謝をして、生かされていることに感謝したいと思う。思うが常に忘れがちになる。
「幾度もありがとうと声にだして言いたしと思いきょうも日暮れぬ」
小さいころから寝たきりで口がきけない水野源三さんの短歌(P.110)◆「知的な痴的な教養講座」(開高健著 集英社457円)
私は文章を勉強したいという人にかならず、氏の「オーパ!」を奨める。力づよく、躍動感に溢れた歯切れのいい文は、私の教科書だった。開高さんのライフスタイルは、木滑さんが編集長をやっていたころの「POPEYE」や「BRUTUS」といった雑誌の、ちょっと鼻につきもするような「こだわり」があって、一連の「こだわり中年おやじ」群が集まっているのがマガジンハウスという感じがしないでもないのだが、そうした頑固なまでの美学がこの本でわかるというもの。そういえば大昔の「月刊プレイボーイ」は粋な男のステイタス・マガジンだったっけ。どんなことであれ、こだわる男はかっこいい。
村上春樹のそばにあったので、思わず買った。
◆「いつでも会える」(菊田まりこ著 学研950円)
最近流行りの「癒し」系絵本。不覚にも、書店で立ち読みして、涙ぐんでしまった。
大好きな人との突然の別れにとまどうとき、眼をつぶればいつでもそばにその人はいる。
「今もこれからもずっと、かわらない」 ぼくらはあのときのまま。
◆「決算書がおもしろいほどわかる本」(石島洋一著 PHP495円)
経営者のくせに決算書が読めないなんて言語道断。ビジネスプランが書けて、バランスシートが理解できて、それでこそ第一歩。なんて人ごとだと思っていたけれど、ただいま必要に駆られて猛勉強中。あー、めんどうくさい。「だって、お金を儲けなくちゃ会社、やっていけないし、自分だって儲けたいでしょ?」とか言われても、正直ピンと来ない。そんなのは専門家の仕事じゃないの。「だってほら、会社のっとりとか、困るでしょ?」とか言われるけれど、女一人、何をやっても生きていける(生命保険だって入っているし、幸い実家にあるし)
そんな欲のない人間が起業していいのだろうかと思うのだが、「世の中のためになる金儲けができるかもしれない」と、付け焼き刃的に猛勉強をしている。
この本については、パッと見た限りではレイアウトや編集がわかりやすそう。でももともとが興味ないことって、ちっともenjoyできない。オトナになるってつらいね。
だれかの声を聞きたくなったり、なにかに悩んだり、甘えたくなったり、どうしようもなくなった私の逃げ場は文章を書くことと本を読むこと。この文章を書きながら、上記の本のうちの半分はナナメ読みを完了した。
私のこと「大好きっ!」っておもいっきり抱きしめてくれる、鼻水だらけのヒナコ(姪)に感謝。
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