
私の従兄弟はへんな奴が多く、伊藤と従兄弟をかけた「itokos」というメーリングリストをつくっている。
そのうちのひとり、某大手メーカー勤務のケロミチが出張の際に飛行機に乗ったとき、緊急時のプレゼンテーションを説明するビデオがうまく動かないためにフライトアテンダント(いわゆるスッチー)が、昔ながらのプレゼンテーションをしたのだが、実はオタオタとしていて、例の救命胴衣など、どこになにがあるのか、ちっとも機能を理解していないようであった、というのである。
そのメールを受けて、義理従兄弟にあたる某大手航空会社勤務のK氏が、こっそりと内部事情をバクロしてくれたことによると、最近はスッチーもリストラとか言われ、たいていはパートタイム・スッチーなのだそうだ。
ろくに訓練も受けていないスッチーは、救命胴衣はおろか、「緊急時に大声を出す」という「基本のキ」すらできない者が大半だとういう。
教官も最初は怒っていたものの、あまりにもそんなのばっかりなので、だんだん諦らめムードになっているため、いまのフライトアテンダントのレベルはかなり危ないというのだ。そういえば、最近、飛行機に乗ると、緊急時についての説明はたいていビデオだ。
私などは最初から油断しているので、マジメに見たこともないので、いざとなったらたいへんだ。
先の義理従兄弟によれば、大昔の飛行機なら、どこか故障してもパイロットが直すことができたかもしれないけれど、ハイテク機の故障はもうお手上げであるという。
ということは、飛行機っていうのは結構覚悟がいるっていうことか。飛行機の航行コンピュータを選択するのはパイロットの役目だけれど、その選択が合っているかどうかについては現状のコンピュータはアドバイスをくれないらしい。
ということで、あるパイロットが飛行中迷子になった。
眼下にオフィスビルが見えたので、開いている窓に向かって
「すみませーん。私はいま、どこにいるんでしょう?」と聞いたら、窓の中の人は
「あなたはいま地上30メートルくらいを飛行中の飛行機のなかにいますよ」と答えた。
その答えを聞いてパイロットは正しい航路に戻ることができたのだが、なぜかという質問に、
「あの人の答えは完全に正しくて本当のことだけど、何の役にもたたなかった。だから彼がマイクロソフトのエンジニアだってわかったんです。マイクロソフトのビルがわかったから航路に戻れたんです」
と答えた。
というのは、有名なデジタル業界のジョークなんだそうだ。このジョークを教えてくれたのは「コンピュータは、むずかしすぎて使えない!」(アラン・クーパー著 翔泳社 厚さ約5cm 本文474ページ 約0.6kg ハードカバー2200円税別)である。
ユーザーインターフェースやビジュアルベーシックの父と呼ばれるアラン・クーパーが Poorな操作デザインについて(多分自嘲もこめて?)書いた本であるのだけれど、シロウトからすればどれもこれもが当たり前のことで、ハイテク・エンジニアリングがいかに「当たり前じゃない人たち」によって支えられてきたかということを考えさせられる本である。
だれが、だれのために、どういう機能(技術)を開発すべきかという、極めてシンプルな命題を求める人にも1冊の手引きになるかもしれない。
タイトルに書いた「カメラとコンピュータのあいのこ」について知りたい人はぜひ買うべし。ところで、アルバイト・スッチーのレベルについて、某研究所勤務の知人からメールが来た。
「トラブルがあったときの対処は、もしかしたら僕のほうが詳しいかもしれません。なぜなら僕は『スチュワーデス物語』のビデオを全巻持っているほどの大ファンですから」なるほどねー。
飛行機に乗る前はかならず「カメ!」「教官!」という訓練風景を見て・・・
でも、時代が違うからなあ・・・。救命具や非難方法も変わっているんじゃないか?
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