主夫の生活

私の知人にたいへんドン・ジュアン的な人がいる。
ドン・ジュアンとはスペインの放蕩貴族で、スペイン語読みにすればドン・ファン。
それをあえてフランス語読みにしただけなんだけれど、つまりはプレイボーイである。
現在彼は求職中なのだが、私は「ドン・ジュアンなんだから仕事なんかしないでいいじゃない」と思うのだが、どうもマジメに通勤したいらしい。
売れない作家かアーティストになって、毎日飲んだくれて、お金がなくなったらオンナのところに電話する。そういうのって、カッコイイと思うのだが、やはり日本人の成年男子としては通勤したいものなのだろうか。

ところで、アメリカの大手パソコンメーカーDECを首になった男性 Peter Baylies が「主夫」になって、全米の「主夫」であるSOHOワーカーをネットワークしたら、200万人ものサイトになっちゃったというのがコレ。
http://www.parentsplace.com/family/dads/gen/0,3375,10234.html
タイトルは「At-Home Dad」
ちなみに、7歳と9ヶ月のふたりの息子も家庭にいて(上の子は学校に行ってないってこと?)、母親が先生代わりなんだとか。

このサイトでおもしろいのは、仕事の話題はもちろんのこと、ちゃんと「主夫」的な話題が満載という点だ。
「どうやって子育てするか」「子供との上手なコミュニケーション」なんて言うのもあれば、ちゃんと「セックス」という話題もある。
「結婚何年。妻にセクシーな気持ちを抱かなくなってしまったんだけれどどうしたらいい?」「一週間に1回って、多いの? 少ないの?」なんて質問があったりして、国が変わってもシモネタ、じゃないや、個人的な相談というのは変わらないのだなあと、思わず笑ってしまった。
リストラされた男性は自信喪失で、そちらのほうも支障がでてきたりもするらしい。
ご本人たちにとっては深刻なことなんだろう。笑っている場合じゃない。

性的な話題は置いておいて。
私の身内にも「主夫的生活」をしている者がいる。
自宅をアトリエにして、主には仕事というより趣味的な作品を描いているようだが、彼の日常は娘の保育園の送り迎えと犬の散歩。
夜が遅い妻の代わりに、娘と夕食をとり、お風呂にも入れるようである。
妻とは私の実の妹なのだが、もともと営業畑の彼女が家庭に留まっていられるわけもなく、ハタで見ている限りはなかなかのコンビだ。
サラリーマンと違って定額収入は保証されていないが、自分の持ち家があるうえに贅沢には無縁の彼だから健康である限りは大きな問題はなさそうに見える。
問題がないというか、便利そうで、なかなかよさ気だ。
それでも娘は、「お父さんは<>これくらい好き、お母さんは<               >このくらい好き」と言っていたのだが、ちょっとしたことで母が1週間ほど入院した間に「お父さんは<              >このくらい好き、お母さんは<>このくらい」と逆転していた。
子供なんてそんなもんだ。

渋谷界隈でデートしている若者たちで彼女のハンドバッグを持ってあげているのを見かけることがあるけれど、そういう男の子たちは将来「主夫」になりたいと思っているかもしれない。
でも、コンプリート(完璧)なハズバンド(夫)であり、子育てや教育のプロであり、SOHOワーカーになれるかといえば、ちょっと難しいかもね。

 



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