1日(木)
ブロス連載終了を悼むメールが山ほどくる。とても返事の書ける分量ではない。しかしこういう中に面白そうなネタが入ってるからもったいない。
(前略)ブロスを見てメールしました。連載お疲れ様でした一番好きな連載だったので終わってしまって残念です…(ToT) 高校生時代彼氏のタンスの中からクリームレモン??とかいうアニメビデオなどを見つけてしまい気持ち悪くて別れてしまった事あるんですがあの人もオタクだったんでしょうか…(後略)
そりゃもちろんオタクだろうけどさぁ。タンスから「くりいむレモン」かぁ、じゃあどこに隠せばいいんだろう?
夕方、渋谷マークシティでDJコウ氏より紹介してもらった、リクルート社きれいどころとの合コン。さすがにレベルの高い美人ぞろいで、緊張してロクに喋れなかった。しかし女性たちが盛り上げてくれるので、なんかまるで接待受けてるみたいに楽しかったけど、これでは「合コン道」に外れてるぞ。
いつの間にか「次はオタキング事務所で『宇宙からのメッセージ』を見る!」という流れになっていた。美人たちと『宇宙からのメッセージ』ですか、いや人生というチョコの中には何が入ってるか食べるまではわかんない、とはフォレスト・ガンプのママの言葉。オレaの人生チョコには『宇宙からのメッセージ』が入っていたワケね。
合コン終了後、渋谷のNHKへ。BSマンガ夜話『岸和田博士の科学的愛情』に出演。今回は夏目さんも僕もノリノリだから、一時間がすごく短かった。いしかわさんが楽屋で「シモネタだけど下品ではない」と言ってたけど、このマンガの魅力は「シモネタで下品だけど、クオリティが笑えるほど高い」というところではないだろうか?その他、今日のいしかわさんには「トニーはCGの使い方が間違っている」など、ちょっと聞き捨てならない意見があった。トニーはCGという手法そのものをギャグにしているので、いしかわさんの「CGの使い方が古い」というのは完全に的外れだと思うな。
2日(金)
福音館おおきなポケット『月面小学校』の発売記念打ち上げ。西荻窪のイタリアンレストランで旨いパスタや牛肉を食いながら祝う。
なぜか話が「怖いモノ」に流れる。僕は当然、「魚が怖い」というと、「なぜ?」と聞かれる。なぜってアンタ、軒先で死体まるごと並べて売ってるのって魚屋だけでしょ?あの生臭い臭いって死臭でしょ?怖くない?
水族館のガラスに近づいたら、これが割れて魚が出てきたらどうしよう、とか考えない?夜道を歩いてると、暗い露地から巨大な鮒が出てきたら怖いと思わない?コーヒーを飲み干したら、カップの底に生きている金魚がいたら怖いと思わない?人差し指の先が痒いので見たらパカッと割れて魚の口になって、爪の横に目がでて、そのまま指が魚になったら怖いでしょ?あああああ、魚が怖い!!!
すると福音館編集の田中さんはヘビが怖いことが判明。「あれ、いま田中さんが着ているセーター、よく見ると毛糸じゃなくて細くて長ーいヘビで編んである」「やめてください〜っ!」「なんかひとりでにそのセーター、動いてるみたい」「やめてください〜っ!」
3日(土)
事務所の台所を整理。ここの調理道具は柳瀬くんが買ったから、自分的には不思議なモノばかり揃っている。たとえばお玉がない。かわりにレドールという、なんかカレーマルシェのCFでシェフが味見するのに使ってるような、ものすごく大仰なお玉しかない。金属製のザルは大小3種類もあるけど、軽いポリ製のボールがない。
そういえば包丁研ぎ器もないぞ。柳瀬くんに聞いたら「マグカップの底で研いでください」と言われた。お前は「素敵な奥さん」か!ところが我が社にあるマグは底が平らで糸切りがない。それを柳瀬くんに言うと「あ、じゃあ違うマグを出します」
違う、なんか絶対に違う!
4日(日)
2月後半分の日記をひたすら書く。いやもうそのとおりです。日記なんて毎日つけてればいい筈ですよね。はいはい、すいません。
事務所本棚とビデオ棚の整理を開始。本棚はともかくビデオ棚は見るしかない。と思ったらモニター前のソファで気持ちよく爆眠してしまった。外は夕焼けだ。とほほ。
5日(月)
行動半径を広げねば、と新宿TSUTAYAまでビデオを借りに行く。
6日(火)
午後から『モニク』と『エスクワイヤー』の取材。やたら喋りまくった一日で、喉が痛くなった。早く寝ようとするが、こういう日に限ってベッドの中で妄想してしまう。先週、怖い魚の話とかしたので、また魚に関しての想像。
魚屋の前を歩いている。すると自分が通ったときだけ近くの魚がピチピチと跳ねる。他人が見てるときは死んでるくせに、僕が歩くに従ってピチピチと生き返って跳ねる。片隅にある鰹節の木箱までガタガタと揺れ出す。
あああ、怖いなぁ。
7日(水)
文芸春秋の目崎氏が来社、『オタクの迷い道2』の出版計画など話す。
TSUTAYAで借りた「栄光のITCタイトル集(日本語版)」を見る。スティングレーやジョー90の日本語主題歌なんて30年ぶりだ。
8日(木)
急にマンガが読みたくなって、マンガの森で手当たり次第に買いまくる。でも六千円だからマンガは安いなぁ。「MONSTER」十六巻、「賭博破戒録カイジ」二巻、「エイリアン9」全三巻、「ディスコミュニケーション精霊編」全三巻、「東京爆発娘」二巻、「本気のしるし」二巻。
すべて買い損ねていたやつばっかしなので、特に書くこともナシ。
サルちゃん来社で「未来玩具」の打ち合わせ。その後、吉祥寺まで食事に行くけどサルちゃんが「もうラーメンでもいいですよ!」と言って、その瞬間にラーメンが食べたくなったので「ぶぶか」でとんこつラーメンを食べる。業界でも有名な美人デザイナー相手にカウンターで並んでラーメンか。サルちゃん、すまん。今度もっといいもの奢るわ。
9日(金)
朝から額田氏とトイフェスなどの打ち合わせ。で、そのまま東急ホテル地下で槙村さとる氏との対談。セックスレス夫婦の話題から「では槙村さんとこはどうです?」と聞くと顔を真っ赤にした。をを、可愛いなぁ。
昨日買った漫画をぼちぼちと読む。「MONSTER」は相変わらずちょっと進んだ、というところ。
10日(土)
ブロス読者の高橋京子さんから合コンの申し込み。しかし携帯メールは意味不明になりがちだ。
「ブロス終了残念です銃ルパン好きとロック機械好きで良ければ合コンしたいです 高橋京子」
え〜と、「銃ルパン好き」というのは、ワルサーP38が好き、という意味だろうか?「ロック機械好き」というのは、アンプとかシーケンサーが好き、という意味?
面白いから、この誤解はあえて解かずに当日に臨んで、「やっぱりワルサーだよね?」とか振ってみよっと。
今日の夕方は静の料理当番。もうすぐ小学六年生だから、一通りの台所仕事ができないと、家族の一員としての存在価値がないぞ。今夜は豚肉の野菜巻きとアサリの味噌汁。豚肉に塩胡椒が足りない。野菜の巻き方に固い緩いがありすぎる。でも美味しいし可愛いから良し。
夜、『もののけ姫』のメイキングビデオを見る。ずるいや、こんなに何でも出来る監督なんて。
11日(日)
今日は柳瀬君たちが「ねるこみ」に参加している日。ねるこみ、とはコミケスタッフ主催のねるとんパーティーのことだ。相手のいないオタク男女の間をとりもつ、という素晴らしい(はずの)企画である。
お、さっそく柳瀬くんから携帯メールだ。
「僕たちツライです」
‥‥がんばれ柳瀬
(2時間後)
「僕も松原2号も『ごめんなさい』で沈没です」
‥‥くじけるな柳瀬
ダラダラとビデオ整理。『ウルトラマンタロウ』の「ウルトラ6兄弟最後の日」とか『バトルホーク』『恐竜戦隊アイゼンボーグ』などの、どうしようもないけど大好きな70年代特撮を見て午後を無駄に過ごす。アイゼンボーグなど語れと言われれば3時間でも語るけど、それをリクルートのお姉さんたちにカマしてもダメなんだろうなぁ。
夜、ついつい衛星でやっていた『炎のランナー」見てしまう。衣装がいいなぁ。実は『王立宇宙軍』のネタ元の一つなのである。
12日(月)
マックで朝ご飯。食べながら「Tales of Joker」読んでると、ファイブスター物語がニュータイプ4月10日号から再開、と知った。やたっ!!
昨日のねるこみ話を柳瀬・2号から聞く。なんか楽しそうで羨ましい。さっそく青木光恵先生に電話して話すと、「じゃあウチのアシスタントたちと合コンしましょうか?」という話になる。青木アシスタントということは、全員巨乳に違いない。やたっ!!
13日(火)
別府にあるという、通称「コスプレ旅館」についてメールをもらう。貸出用の衣装が数百着あって、仮装パーティーもできるそうだけど、なによりその「コスプレ旅館」というネーミングが気に入った!
午後から現代書林・武藤さんと和美を交えて「人生の取説・恋愛編」の会議。以前の打ち合わせで「じゃあタイプ別判定問題は自分が作る」と豪語していた和美が沈没したので、結局僕が全て考えることとなった。しかしさすが学者女が二人、こんなに僕が頑張ってるのにまったく誉めてくれない。せめて口先だけでもいいから、と思ってもムダだった。あ〜、やる気でないや。
夕方、劇場版『ドラえもん』の併映作「がんばれジャイアン」を見る。すごい!昭和30年代と西暦2001年が融和した美術や、モテモテ夫くんがジャンバーを小粋に引っかける作画など素晴らしすぎる。
14日(水)
中野のWPP近くの喫茶店でトイフェス仕切り話と男の話。帰りにウォッチ・ア・ゴーゴの森田さんと会う。彼女がいかに「間違った」恐竜や忍者の話が好きか、という話で大笑い。ところが、「でもUFOは本当ですよね?」と聞いてきたので、さらに笑わせてもらった。いまどきマイヤーやアダムスキーまで信じてるとは‥
明日の青木先生たちとの合コンを前に、モー娘。のFAXまで送られてきた。

15日(木)
夜、いよいよ青木光恵先生とそのアシスタント藍ちゃん、そしてゲストの小林さんとの3対4(男)の合コン。しかし光恵先生、しょっぱなから「真性包茎男のちんちんは、いかに臭くて舐めるのが辛いか」を涙を流さんばかりに語り始める。以前、アシスタントの一人がそういう男性と付き合っていて、そいつが「真性包茎のクセに生意気」だったそうです。い、いやぁ、女って怖いなぁ。
二次会の喫茶店でも光恵先生はイキっぱなしで、「合体、ちんこロボ!」とか叫んでました。もうあの喫茶店には行けない‥‥

青木光恵作 スウィートデリシャス 第9回より
(FEEL YOUNG 祥伝社刊 2001年2月号 P198)
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