1日(火)
先日、行けなかったカイロプラクティックにやっと行く。肩が上がらなくなっていたので、ひょっとしてこれが噂の「40肩」というやつか、と思ったら先生は首あたりをチョイチョイと押して治してしまった。さすがだなぁ。ついでに右足裏の痛みや顎のかみ合わせなども治してもらう。
午後から吉祥寺バウスシアターで、映画『月のひつじ』を鑑賞。アポロ11号の月面生中継を中継したオーストラリアのパラボラアンテナ技師たちの話。最初はわからなかったけど、これ実はコメディだった。まぁ最終的には「いい話」に落ち着くからヒューマン・コメディというあたりかな。ああ、なんかロビン・ウィリアムスのヤな顔が浮かんじゃったよ。映画の舞台となる30年前も現代も変わらず牧羊場の真ん中にバカみたいに大きなパラボラがぽっかり建っているのに無意味に感動した。人はよく「大自然」を見て感動するみたいだけど、僕はやっぱり「大人工」を見て感動するたちだなぁ。
映画を見て外に出ると台風の真っ最中。映画の中でも風速25メートルが!とかクライマックスで叫んでたけど、こりゃ40メートル以上あるよ。ずぶぬれになりながら事務所に帰って、また「中世の城を造ろう」を続ける。
正面のアーチ、今日はここまで。
2日(水)
一日、ひたすら日記を書く。そういえば柳瀬君もいなくなるんだから、この日記の入稿も来月あたりから一人でできる訓練しなくちゃな。デジタル入稿っていったいどうやればいいんだ?
午後からWOWOWの取材。今月末に放送する『巨人の星・猛虎 花形満』についての取材。これ、花形を主役にしたただの再編集版だと思っていたら、なんと20%以上が新作だそうである。『ガンダム1』の映画より全然多いじゃん!
録画してた鳥人間コンテストを観る。人力ヘリコプターとか二人乗り人力飛行機とかそら恐ろしい参加機の中で優勝したのは東京工業大学だった。
しかしこのパイロット、というかつまり人間エンジンの兄ちゃん、インタビュー受けてる時はわからなかったけど、いざ飛行が始まってクローズアップになると、なんだ、そのTシャツは!

胸に大きく「國府田マリ子」とアイドル声優の名前。しかもその上に「昇天」の文字。ほほう、マリ姉で愚息も昇天、ですか。いやぁ、気が狂うほど笑わせていただきました。
深夜、某社のチーズを食べていると中から金属片が出てきた。ちょっと口の中から出血もしている。さっそく某社へ報告というか抗議のメールを送信した。
ここまでは「よき消費者」だったのが、徐々に妄想が暴走しはじめる。
某社はどう返事をするだろうか?まさか口封じに僕を消す、とかはあり得まい。だいたい、どれぐらいの確率で起こりうる事故なんだろう?ていうか、代わりのチーズぐらいくれるんだろうな?いや、代わりのチーズではぬるい。チーズ詰め合わせセットだ!その底を開けると下には現金?「いや、そういうつもりでは…」「いえいえ、これはほんのお見舞い代わり」「そうですか、いやすいませんな…」
いやいやいやいや、仮にも一流企業なんだからそんなバカなことはしないだろう。しかし、しかし、だ。北海道の某社工場見学ツアーとかに誘われるかもしれない。いやいや、そんなつもりでは、と断ったら、今度は「有識者懇談会」?帝国ホテルで年に4回ほどランチ喰って適当に「ご意見」とか言うとそれをまとめた小冊子が取締役とかに配られたりして、その顧問料が年間80万円とか?
いやいやいや、某社が毎月出してる企業広報誌みたいな、なんか毒にも薬にもならないようなパンフレットにポエムのような雑文のような、とにかく日本語だったらなんでもいいから400字、一年間連載したら買い取りで原稿料が250万円?とか浅ましい妄想はひたすら膨らんでしまう。
3日(木)
和美にチーズ混入事件とオレ的妄想を語ると、「その金属片、見せて」と言われる。「これ、歯の詰め物でしょ!」と決めつけられてよく見たら、たしかにそうです。その通りです。
慌ててお詫びメールを送ると、逆に「お口の怪我は大丈夫ですか?」と心配されてしまった。あああああ、俺みたいなそそっかしいバカ野郎のクレームなんか毎日80件ぐらい受けてるに違いない。で、俺みたいに途中で気付くこともなく、某社の担当者が謝りに来て、そこへ威張りくさって「ホラ、どうすんだよ!」と見せたら「お客様、それは歯の詰め物では?」てな事態も毎年2〜3件はあるにちがいない。
あ〜っ、俺はそこまでバカじゃなくてよかった!
と喜んでたら和美に叱られた。「なにが懇談会、なにが買い取りで原稿料なの?お金に困ってるわけでもないくせに、みっともない妄想して」と呆れられ、ひたすら恥じ入りました。そうだよな、本当に失礼しました。ごめんなさい、雪印さん。
月曜に収録し残した「オタクマンスリー」残りのメンバーを収録。アメリカ製動物探偵ドラマ「チンパン探偵ムッシュバラバラ」がいかにムチャな番組だったかを語り倒し、ついでに日本製昆虫アクション番組「ムシムシ大行進」がさらにムチャだったことを語る。
あう〜、説明しにくいけど「チンパン〜」ていうのは本物のチンパンジーに衣装着せて車とか運転させてハードボイルド探偵もののドラマ、毎週放映してたの。信じられないでしょ?、もちろんチンパンジーは演技なんかできないから、たま〜にお猿が演出家の意図通り動いたシーンをむりやりつなぎ合わせて映画に見せてた。声優がしゃべるのに合わせてチンパンたち、本当に口パクしてたもんな。ムチャな時代だったな。
しかしそれすら「ぬるい!」と感じさせられたのが毎日(!)5分の帯番組「ムシムシ〜」。カマキリとかカブトムシとかセミとかの昆虫がオープンカーでアクションやったり、モーターボート運転して麻薬組織を壊滅させたりしていた。もちろん、モーターボートのハンドルにセミの脚を接着剤で貼り付けてたの。すごいの。誰も信じてくれないの。ロトさんだけは「岡田さん、濃いですね」と言ってくれたの。
4日(金)
「中世の城を作ろう」の第4号を買う。開けてびっくり、今回は三角定規とかに混じって組み立て式荷車のパーツが入っていた。
吉祥寺ロンロン内新星堂でザ・シンプソンズDVDを2種買う。
しかし「フィルム・フェスティバル」で楽しみにしていた「トロイ・マクルアー出演作集」は物足りない。俺に編集やらせろ!100倍面白いの、作ってやる!
DVDボックスは、いよいよ傑作揃いのシーズン2である。「マージの熱き闘い」「デトロイトの嵐」「幻の創刊号」などを美しい画面で堪能した。
5日(土)
娘の中間テストが終わったので、ご褒美に新宿TAKANOのフルーツバーに連れて行く。大盛りのフルーツや目の前で焼いてくれるパンケーキ、ハンバーグのほかにパスタやタコス、ケーキやアイスクリームも食べ放題のバイキングだ。けっきょく、制限時間いっぱいの90分間食べ続けてしまった。ダイエットしてるのに…俺はもうダメだ…
柳瀬君がやめた後の事務所方針を考える。コンセプトは「ミニマムな事務所」だな。
6日(日)
シンプソンズのDVDを観ながら「中世を作ろう」、いよいよ鐘楼に着手する。角を直角に決めるように積み上げると、相当にいいカンジだ。
ここまでできたら相当に「やりあげた」気がしてしまうが、実際は2週以上遅れている。まだ5週目なのに。
7日(月)
とりあえず、物理的に我が事務所に何があるのか、を把握しようと柳瀬君に「事務所マップ作り」を指示。「今月一杯で」という注文をつけたけど、さてどうかな?
とちぎテレビから番組の企画。面白そうなので「番組ではなく、番組枠丸ごとを任せてもらえませんか?」と提案してみる。
中野まで額田さんに会いに行ってトイフェス等を相談。帰りに本屋で娘用に『アルジャーノンに花束を』を買う。いま彼女が読んでるトクマとかのファンタジーノベルよりは難しいかもしれないが、彼女が苦戦してる『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』よりマシだろう。『はみだしっ子』というマンガで主人公が『ローズウォーター〜』を好きだ、というシーンがあったというだけで読み出してしまった現代寓話なんだけど、そんなのうちの娘に読めるわけがない。まずはチャーリー・ゴードンの「けーかほーこく」からはじめなさい。
8日(火)
文春・田中さんと「オタクの迷い道」文庫化の相談。中途半端になっていた第二巻を文庫で出そう、と話し合う。「豪華なおまけを」という方針を提案する。
9日(水)
ユザワヤでケーキ作り用の回転台を買う。もちろん、「中世の城」用である。くるくる廻しながら作れたら便利かなーと思っていたのだ。
最初は陶器用のロクロを見てたけど、小さいのでも4700円もするし鋳鉄製で重いし。それで店員さんに「これのプラスチック製とかないですか?」と聞いたら紙粘土用の回転台を教えてくれた。これなら1500円だ。いや、待て!これならお菓子作りのコーナーにケーキ用で似たのがありそうだぞ。お菓子作る人は粘土こねる人より多いしコスト感覚に敏感だろうから、同じような製品が安くあるに違いない!そう思って製菓コーナーに走った僕は冴えてたよね。あっというまに紙粘土用のと寸分違わぬものを980円で見つけたのだ。もう嬉しくて嬉しくて。どれくらい嬉しかったかというと、普段なら絶対に書き込まない2ちゃんねるの模型板に書き込んでしまったのだよ、ケーキ台の顛末を!
しかし僕の大発見を喜んでくれる人は一人もいなくて、「ダイソーの100円商品ならもっと安いのに」とか言われてしまった。悔しさのあまり「そんなのすぐに壊れるやい!」と書き込んだら、「ダイソーのを10回壊すのが先かユザワヤのを1回壊すのが先か」と返されてしまった。うわーん!たしかにそのとおりだよーっ!悔しいーっ!
某氏から電話有り。SF映画不朽の名作である某作品が食玩になるとか。いやもう、なんでもアリというより、意外な形で「夢の21世紀」はやってきたなぁ。某氏より現在の食玩業界についてレクチャーを受ける。なるほど、フルタは落ちていまや三強時代。権利を押さえまくるバンダイと、それに対するコナミ、そして独自路線で気を吐く海洋堂、という勢力図ですか。
夕方、歯医者で取れた詰め物を見せる。お前のおかげで、お前のおかげで俺はあらぬ妄想を!という僕の怒りやいろんな思いは、歯科医用のドリルで吹き飛ばされてしまった。痛い痛い痛い。
夜、世田谷のスロットカー・レーシング場に取材。帰りについ、ラーメンを!おまけに餃子まで!食べてしまう。
10日(木)
打ち合わせのはずが和美、風邪でダウン。事務所で寝かせて僕は夕方から「わらう月」へ。少女マンガ家の一条ゆかり先生と対談である。
「岡田クン!最近アンタ恋愛とか語ってるんだって?」と脅されながらも無事に終了。しかしね、一条ゆかり相手に「対談」なんて成立しないよ。「ご意見拝聴」だよ。
「女はね!違うのよ、岡田クン!」「あ、はいはいはいはい」「あんた、庵野クンの嫁、アンノって会った?」「いえいえ」「あの女はね、××××…」「いえいえ、先生。もう今夜はお酒が過ぎるようで」
でもマジな話、彼女の口からでる創作論やプロ論は迫力がある。すっかり感化された僕は、思わず飲み会を中座して仕事に帰ってしまった。
帰り道、さすがにTシャツ一枚では寒い。和美の風邪がうつったのかもしれない。
11日(金)
とちぎテレビから返事。「番組枠を丸ごと」という企画が通りそうだという。面白くなってきたなぁ。
12日(土)
4時に起床して、風呂に入って髭そって着替えていると迎えのハイヤーが到着。夜明け前の首都高を六本木アークヒルズまで飛ばして、テレビ朝日「やじうまプラス」にコメンテーターとして出演する。気が立っているので眠くはないが、久々の生放送ワイドショーはやはりテンションもスピードも違う。
帰りのハイヤーでまた寝るけど、やはりゾクゾクする。午後まで寝て、なんとかダイエット日記を一本だけ打ち合わせするが、喉が痛い。うわぁ、久しぶりに風邪、ひいちゃったよぅ。
13日(日)
事務所で「中世の城」を作る、はずが風邪で起きられない。せっかく回転台、買ったのに。咳き込みながらむなしくくるくる廻す。くるくる。くるくる。
14日(月)
祝日である。しかし喉が痛くて午後まで寝ている。午後からちょっと元気でたので吉祥寺まで出てお茶。ちょうど今日はアニメ祭りがある日で、町中にはメイドさんやメイドさんやメイドさんのコスプレが溢れていた。
夕方、和美宅でなんとか夕食作る。しかしあんまり動けないので買い物は和美に行ってもらった。情けないなぁ。
15日(火)
なんとか声が出るようになったので、SAY誌の取材を受ける。「恋愛時の男女の意識の差」というアンケートに答えるのだけど、今の僕にとっては男女の心理差やその原因、対処法などあまりに簡単に指摘できてしまう。
スパスパスパっと回答すると編集者もライターさんもすごく驚いていた。あのねぇ、風邪ひいてなければ、俺もっとすごいよ。ごほごほごほ。
夕方、ソフトバンクの瀧澤さんが来社。4年ぶりかな?せっかくいただいた新刊企画だけど、ちょっと受けられそうになかった。ごめんね。
|