岡田斗司夫のオタク日記
2002年10月16日〜10月31日
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10月 その2


16日(水)

 銀座のウァンズ・ガーデンでランチ。神八仙占いをテーマにした店、と案内には書いていたのでどんなのかと思うと、メニューにはDr・コパの風水みたいなことが書いてあった。僕が注文した中華丼にのってる温泉卵は、金運を開くそうである。あ〜ウソ臭。でも美味しかったからいいや。
 新橋の飲み屋で唐沢俊一さんと対談。CS番組の収録なんだけど、最近やたらこの手の話が多いなぁ。唐沢さんが「僕と岡田斗司夫を揃えてわずか10分たらずのコーナーに使うとは贅沢な!」とさかんにイキドオッテおられた。僕はもう、着席するやダイエットの話ばっかり。ダメじゃん。
 対談内容は『謎の円盤UFO』について。僕はもう、ものすごく、ものすごく、ものすごーく好きな番組なんだけど、この素晴らしさを未見の人に伝える自信がまるでなく、唐沢さんとカルトな知識確認に終始する。やはり無知だけど好奇心旺盛、というキャラを間に挟まないとちょっとしんどいなぁ。
 それにしても『サンダーバード』など一連の21世紀プロ作品に関して、ジェリー・アンダーソンの作品、と言うことにいつの間にかなってるなぁ。元妻のシルビアは衣装デザインやインテリアをすべて担当しただけでなく、脚本やプロットにも協力していたので、オープニングにもクレジットされているはず。いつのまにか「いないこと」にされてるみたい。米国の宇宙開発映画やTV番組からも、徐々にペーネミュンデ組などナチスドイツからの亡命者の功績が消されているし、歴史とはそういうものか。
 金曜朝の「やじうまプラス」から出演依頼。とりあえず受ける。


17日(木)

 月末のマンガ夜話に向けて、内容整理にかかる。今回は久しぶりに、立って話そうと思うので事前に準備が必要だ。まずは『百鬼夜行抄』について。少女マンガというか女性マンガなので感性的にちょっとわからないことも多いけど、大まかな分類として「学者タイプの作家が描きがちなマンガ」と断じて構わないだろう。インスピレーションでざっとした構造図を作る。あ〜、なんか東大で講義してた時代を思い出すなぁ。



18日(金)

 朝3時半に起きてシャワー浴びて迎えのハイヤーで赤坂TBSへ。『やじうまワイド』では、石原都知事のカジノ発言についてレギュラーコメンテーターの方々と口論になる。彼らの言を借りれば「先進国でカジノがないのは日本だけ」「うまく導入すれば景気対策にもなる」とか言うんだけど、なんじゃそのバブル臭いというかオヤジ丸出しな発言は。21世紀にもなって「先進国にあるものは日本にも」などという妄言を聞くとはおもわんかったなぁ。思わず「国営でカジノやりたいなら、まず先に賭け麻雀を合法化したら?」と反論した。「カジノはオシャレ」「麻雀はヤクザの資金源」というのは単なる偏見でしょうに。あ〜、やはり僕の考え方や発言はTV向きではないなぁ。
 渋谷のエクセルホテルでとちぎTVのミーティング。この件、まだまだ秘密である。ごめんね。
 僕のHPで、タレントの堤満莉子さんの名前を間違えている、という件でご本人からメールが来る。彼女自身のHPにも、こんな風に書かれてしまった。

アタシの名前は、堤満莉子という。なんだか画数が多くてまどろっこしい名前だが、でもこれが名前なんだから仕方がない。けれどこんなしち面倒なの、一度で覚えろと言っても無理だから、アタシはいつも、わかんないときは「ツツミマリコ」と書いてくれていいですよ、と周りの人に言っている。ここのHPだってツツミマリコだし。それはいいんだが。
 パブリックなところで、思い切り違う名前を書かれると、それはやっぱり悲しい気分になるものである。毎回平気で「堤茉莉子」などと書く人もいるし、すいません間違ってますから直してくださいと何度言ってもそのまんまである。こんなまどろっこしい名前だから悪いのかもしれんが、でもやっぱり名前って、自分にとってすごく大切なものだ。分身みたいな。だから平気で間違えられると、「あ、アタシってその程度なんですねどうもすみません」と腹が立つというより自分が情けなく思えてくる。他の人はどうだかしらんが、とにかくアタシはそう思う。
 来月ロフトプラスワンで、「マンガ夜話」レギュラー陣と久々にご一緒することになった。声をかけてくれた岡田斗司夫さんのHPを見てみると、「堤万里子」という「誰やそれ?」な人が司会と書いてあった(笑)。さっそく「名前書き直さないとやりませんよ(怒)」と脅しのメールを送ったら、慌てて直してくれたらしい。ありがとう岡田さん。

 彼女が書いたとおり、すぐに直した。そんなに名前、間違われるのイヤなんだ。それは失礼、すまんすまん。
 今日は娘の誕生日。柳瀬君に手伝ってもらって、こんな券を作った。これの5枚綴りをあげたら娘はなぜか大喜び。「ちゃんと綴り券になってる」というパッケージが嬉しかったんだろうな。同じ王様タイプ、気持ちはわかるぜ。



19日(土)

 誕生日、ということで娘が楽しみにしていた吉祥寺ロンロンTAKANOのフルーツソフトクリーム食べようとしたら「フルーツクラッシャーが故障です」と言われた。故障ってアンタ、もう2ヶ月も前から壊れてるじゃないか。


 修理の見込みを聞いたら「全然見込みはありません」と、言い返される。こっちは楽しみにしてるので「見込みない、って修理しないという意味?」と聞いたら「修理するもしないも、とにかくなにもわかりません!」と怒鳴られてしまった。まるでクレーマー扱いだ。娘が「もういいよ…」と手を引いたので別の店で食べたけど、なんかヤなカンジだった。
 その後、今日一日で娘が食べたものは以下の通り。

  ●トニーズでピザ
  ●多奈加亭で紅茶シフォンケーキ
  ●三越でお菓子
  ●マクドナルドでフリフリポテト。
  ●なぜかチキンラーメン。

 僕は疲れたのでミスドで休ませてもらった。その後もマンガ喫茶行ったり本屋で「花とゆめ」買わされたり、と彼女にとっては有意義な一日だったようだ。


20日(日)

 昨夜からひたすら原稿書き。書いても書いても終わらないし、合間に「中世のお城」やろうと思っても時間に押されてるから、なかなか作業できない。やっと鐘楼を完成させて鐘を入れる。


 気分転換に思いきり辛いチキンカレー作って一人で食べる。食卓までソニーのエアボードを運んで見ながら食べたけど、ケツメイシの『花鳥風月』のPV、すごいことになっていた。いや別に歌はたいしたことない、というか安直な「癒し丸出しソング」なんだけど、映像がもう70年大阪万博の政府館みたいな映像だった。
 延々続く空撮や大自然映像がもうモロに昭和40年代風で古くさいというか僕のような好事家にとっては辛抱たまらん素晴らしさ。万博的人類賛歌とか「この樹なんの樹きになる樹〜」とか好きな人はなんとしてでも録画したほうがいいよ。
 しかし続いて見た麻波25の新曲『A HAPPY DAY』は、さらに腰が抜ける作品。PVは別に問題ない。問題は歌詞だ。ここに歌詞を引用すると著作権法上、問題あるみたいなので控えるけど「たまにリフレッシュして出かけよう。冬はスノボに、ぶらり温泉に」とかノンキな歌が延々と続く。「癒し」が商売になると判ってからのポップス界はまぁ何がでても驚く必要ないんだろうけど、とか思って聞いていると奇妙なことに気がついた。
 これ、森高じゃん!
 男のグループがラップっぽく歌ってるから気付かなかったけど、もうそのまんま森高千里が歌いそうな歌詞。そうか、時代は一巡りして森高が来て、さらに巡りすぎてワケワカになっちゃったんですな。


21日(月)

 白鳳社の小林さんと打ち合わせ。まだまだ共通言語ができていないが、語りおろしの準備にはいる。ちょっと気になったのが会話中に小林さんが時々言う「だから、そういう本を書けばいいんですよ」というセリフ。う〜ん、急ぎすぎだなぁ。「書けばいい」という言葉には二つの主語が隠れている。
 「岡田が書けば」「小林にはいい」というのが実際だろう。「岡田が書けば、岡田にとっても都合いい」というロジックを完成できればいいんだけどね。
 とちぎTVの仕事、足利銀行のスタッフと面通しした後でAERAの太田記者の取材受ける。でも取材というより世間話みたいだった。
 体調も戻ったので、やっと夜中の散歩を再開。今日の白鳳社打ち合わせについて反省する。僕にはもっと「相手の言うことの本質を推し量る」という根気が必要だよなぁ。


22日(火)

 唐沢俊一氏に連れられて相模大野の焼き肉屋「八起」へ。引率者は立川談之助師匠で、堤満莉子さんやフィギュア王の額田さん、うちの柳瀬君なども同行。
 唐沢さんのHPで何度も書かれているように、すっごく美味しい焼き肉である。どこがどう美味しい、と書くのは僕の趣味じゃないので書かないけど、それなりのグルメを自称してるような人たちが「旨い」と口を揃えるだけのことはあった。レバー嫌いの僕が生のレバ刺しを何枚もするっと食べれてしまうのには驚いたな。


23日(水)

 昨日の焼き肉ツアーについて、堤さんのHP日記を読む。あれ、談之助師匠の名前を「談の助」と間違えてる。う〜ん、人にあれだけ言ったのに、この間違いはカッコ悪いぞ堤満莉子!さっそくメールして教えてあげた。
 すぐにHPは修正されて、ちゃんと僕にもメールが帰ってきた。なるほど、本当に名前を気にする人なんだな。
 あ〜、でも僕としては彼女の日記で「名前間違えたことに関して僕を糾弾したのと同じ行数」を使って、談之助師匠に謝罪する堤さんが見たかったな。


24日(木)

 マンガ夜話の準備。今日は『最終兵器彼女』のチャートを作った。まぁこれで打ち合わせは大丈夫だろう。



25日(金)

 娘がついに「マンガ喫茶券」を発動。夜11時までマンガ喫茶に連れて行く。どうも彼女の環境はどんどんオタク方向に進みつつあるようだ。自宅のパソコンで『テニスの王子様』のキャラ小説(15禁)のサイトを読んでるし、クラスにはコミケ行った猛者が何人もいるらしい。


26日(土)

 マンガ夜話の準備。『子連れ狼』を再読して「語るべきところ」を抜き出す。


27日(日)

 「中世ヨーロッパの城を作ろう」の続き。ユザワヤで買った150番の布ヤスリと回転台のおかげで作業は快調。ついに小アプスを完成させた。


 明日のマンガ夜話、「岡田の目」の構成も完成したし、「ひと仕事おわり〜っ」と寝てしまう。


28日(月)

 僕が「現代の肖像」に載るAERAが発売された。一読してがっかり。まぁ取材を受けた時点から、取材者の主観が強い記事になるとは思っていたけど、ここまで偏向してるとは。和美に確認してみると「顔は出さないで。横顔もNG」という条件で撮影をOKしたのに、その約束すら守られていない。彼女の発言も「自分の言った覚えのないことを、発言として引用されている」と憤慨していた。
 カメラマン氏が後日、「取材というより、まるで誘導尋問でしたね」と漏らしていたようなインタビューだったし、それを承知で取材を受けたのだから、いまさら抗議したりするのも覚悟がなくてイヤだなぁ。日記で文句書くだけでいいや。
 でも、一番イヤだったのは、速水さんが僕の著作をまるっきり誤読していること。「洗脳」というタームにしても、「オンリーユー・フォーエバー」にしても、僕は自分の著作でかなり慎重に定義して使用してるんだけど、彼女はまるっきりそのあたりを読みとれずに、勝手に自分で解釈した内容に、自分で反論している。これの証明は簡単にできるな。彼女は記事中で「オンリーワン・フォーエバー」と表記してるけど、僕の本を一度でも確認したらそんな間違いをするはずがないのだ。これはなにより、速水さんが自分で勝手に定義した言葉に、自分で反論してる証拠だよな。
 僕自身の利得計算としては「AERAにカッコいい写真が載って、取材記事が6ページも掲載された」という時点で充分にプラスに傾いている。それは充分にわかっているけど、自分の本をきちんと読まずに反論した気になられる、というのはやっぱりイヤだなぁ。
 今日からマンガ夜話、準備した『最終兵器彼女』だけど、さすがに昔、AV雑誌で見た『最高名器彼女』の話は出来ないよなぁ。


29日(火)

 昨夜の生放送後、明け方5時過ぎまで眠れなかった。なんかねー、気が立って眠れないんだよねー。
 というわけで、今夜は島本和彦の『燃えよペン』。語れと言われれば何時間でも語り続けられるマンガだけに、一人で舞い上がらない工夫が、とか考えても無駄だろうなぁ。


30日(水)

 つ、疲れた・・
 目の下に隈ができてる。あ〜、こりゃ限界かもな。40を超えて急に徹夜がしんどくなったけど、やっぱり昼間に仕事しながら、というのはキツいな。昨夜はメイクさんに隈を隠してもらったけど、今夜もまたお願いしなくっちゃ。


31日(木)

 今夜でマンガ夜話もやっと終了。『子連れ狼』の回で使うためにスタッフが準備した仕掛け乳母車に誰が乗ることになるんだろうか。夏目さん、似合いそうだけど乗らないだろうなぁ。今夜もメイクさんに目の下の隈、隠してもらわなくっちゃ。
 明日からは、寝るぞ!


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