岡田斗司夫のオタク日記
2002年11月16日〜11月30日
(C) Toshio OKADA all right reserved.
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11月 その2


16日(土)

 娘と勉強の話。テーマは「なぜ勉強するのか」。彼女にしてみれば「勉強しなさい」と高圧的に言われた方が気が楽らしい。しかし我が家はそういうタチではないので、ゆっくりと説明する。「勉強するよりテストで高得点を取る能力を得る、と考えた方が気が楽だよ」と教える。少年ジャンプのマンガ『ハンター×ハンター』での念修行に喩えた話が面白かったようだ。
 『人類月に立つ』、ようやっと上巻を読了。下巻はアポロ11号以降の盛り上がりに欠ける展開だけど、どうするのかな?
 紅茶専門店「カレルチャペック」の奥にあるアンティーク屋で、64年ニューヨーク世界博の紙製パノラマを発見。ちょっと高い気がしたので今回は見送り。
 大阪から姪が来る。しばらく事務所に泊まる予定。僕はこれからしばらく宿無しである。
 夜、渋谷で竹内義和氏のトークショーに参加。オールナイトで関根恵子の懐かし映画『幼な妻』『成熟』とかを見て僕らのトークを聞く、というイベントである。普段話せないことを話したかったので、竹内さんに「アイドルを狙う男には3種類ある」とか振る。竹内さん、ちゃんと受け止めて返してくれたので、内容はすごく面白くなった。観客にとって面白いかどうかはわからないけど、自分にとって有意義かつ刺激的なトークだったからギャラがいくらかなんてまるっきり気にならないや!(虚勢)


17日(日)

 徹夜だったので夕方まで昏睡して、夕食に焼き肉いったら、胃が重い。当たり前か。
 「中世の城」、今日はできないけど今週の課題は台紙張りだけだからかまわない。
 そういえば昨夜、近所で傷害事件があったらしい。



18日(月)

 昨夜の焼き肉が響いて、朝おきてもまだ胃が重い。馬鹿だな俺は。姪は疲れて事務所三階で寝ているし、馬鹿の一族か。
 一ヶ月以上前に注文した電動アシスト自転車、ついに入荷。さっそく乗り回すと快適快適!ペダルにかかる負荷を半分にする、というとわかりにくいかな。えーと、乗り心地は「なんかタヌキに化かされたみたい」とでも言えばいいのか、軽くペダル踏むだけでその倍の力が自動的にアシストされる。その感触が「見えない誰か(たとえばタヌキ)が後ろからこっそり押してくれる」というのにそっくりなのだ。よし、今日から俺はこの自転車を「妖怪タヌキ号」と命名…はやめとこうっと。



19日(火)

 柳瀬君の風邪、まだ治らないらしい。僕は先日、ファンの方からメールで「鼻呼吸」を教えられてから風邪知らず、いたって快調だ。
 姪がいつのまにか帰ったらしい。こんなメモを残していった。
 まさかあいつもタヌキ?



20日(水)

 仕事の会議で過ぎていった一日。額田さんらとトイフェス会議やって、そのままhm3誌から報告を受ける。音楽専科社からはオタク鼎談シリーズの文庫は出さない、という判断が出たらしい。この夏に「必ず出す」というから最初にオファーのあった扶桑社には不義理させてもらったのに、何を上層部は考えているのやら。
 という話とは別にいまの仕事体制に関してちょっと意見させていただく。鼎談の数日前にやっとゲストが決まったりするのは納得できない、などいろいろ改善点を話し合った。


21日(木)

 幻冬社の穂原さんから『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』を送っていただく。
 さっそく一読したけど残念ながら内容は名著『ゴミ投資家のための人生設計入門』と同じライン。「いまから凄いことを書くぞ」と見せかけて、やはりタックスヘイブンへの投資や生命保険への不参加、不動産を買うな、などの基本主張は同じだから、新鮮味には欠けている。それだけ前著が衝撃的だった、ということだろうね。ただ、著者・橘冷氏の著作を読んだことがない人には入門書として絶対のお勧めだけど。


 今週のデルプラド「中世の城」、やっと屋根材が来た!中身は瓦250枚とレンガ150個である。早く屋根作業がしたいなぁ。


22日(金)

 新宿マイシティのレストラン街が新装した。壁の装飾がバブル時のギーガーズ・バーっぽくて面白い。蒸し器内臓のワゴンに点心をいっぱい載せてテーブルをまわる、という香港の飲茶専門店っぽい飲茶バイキング「九龍點心」は気に入った。でも昼食に1800円は高いめかな。
 ついに新型携帯を買った。N504is、カメラ付きである。というわけで今回の日記から写真が増えたわけだ。



23日(土)

 来週は娘の期末試験。真剣に取り組んでいるようなので構わないように注意する。
 自転車のバッテリーに関して和美から説教される。バッテリーは500回まで充電できる、というのでケチな僕はできるだけバッテリーを使わないようにして充電しないように努めてきた。だから夜道でも無灯火で走ることがある、と話すと普段はおとなしい和美が激怒。「いくら高価でもバッテリーぐらいなんぼでも買う!だから灯りは点けて電動アシストも動かせ」と怒られた。いい女であることは認めるけど、ちょっと怖い。


24日(日)

 軽い目に自炊で食事を済ませて「中世の城」の作業。小アプス(円形に張り出した壁)の屋根を張る。


 瓦板を一枚づつ整形して並べて張り合わせるので、たいへんに面倒くさい。途中で飽きて鐘楼の屋根張りに逃げたけど、こっちも面倒になった。けっきょく、アマゾンから届いた『荒野の七人』DVDを観てしまう。メイキングを観ると「最後の正統派ハリウッドウェスタン」とか「この後、ハリウッドはマカロニウェスタンに西部劇を奪われる」とかいう表現があって、心の中にいきなりマカロニウェスタンブームが来てしまった。アマゾンで「究極のウェスタン」などのサントラ集を注文する。


25日(月)

 小鴨さんと同人誌の表紙打ち合わせ。今回のテーマは「ちょっと過激」「情報量が多い」なので、こんなカンジにしてもらう。


 夕方、文春の田中氏が来社。「オタクの迷い道」の文庫版の件で話をする。僕はかねてから「単行本を買ってもらうことの限界」というのを実感していたので、今回の文庫化から「DVD感覚」で造本することを提案した。どういうことかというと、要するにメイキングや副音声トラックに解説など、DVDコレクターボックスにはよくあるおまけをぎっしり入れるのだ。単行本をただ単に文庫版にしても売れるはずがない。過剰なほどのサービス精神で思いつくおまけはすべて入れる。ここまでやらないと本なんて売れないに決まっている。話し合った結果、最低でも単行本の内容を三割以上増しすることに決定。お楽しみにね。


26日(火)

 やっと携帯を切り替える。これで二機種持ち歩かなくてすむ。
 夜は額田さんと新宿で焼き鳥+ラーメンの夕食、早い目に帰って「中世の城」の鐘楼の屋根を、やっと完成させた。


 この、瓦が中央に集まる形、すっごく難しく面倒だったんだよなぁ。



27日(水)

 午後からと夜、二回に分けておたくマンスリーの収録。


 午後の班とは収録後、みんなで井の頭公園内に新しくできたペパカフェ・フォレストへ。ものすごくこ洒落たエスニックカフェなので、はーらん氏などに嫌がられないかと思ったけど好評だったみたいでほっとする。


28日(木)

 注文していたサントラ集「究極のウェスタン」が来る。


 これでジャンゴ(イタリア語)版がまた歌える。思えば中学の頃、テレビの前で必死にテレコ録音してレポート用紙にカタカナで書き写し、なんとかフルコーラス歌えたときは嬉しかったよなぁ。
 夜、渋谷の東武ホテルでオタク大賞の打ち合わせ。しかしPD井戸氏は風邪、構成作家オカノ氏もパニック症候群で動けない、というのでなんか中途半端に終わる。


29日(金)

 昨日、買い損ねた今週分の「中世の城」てっきり今週は大アプスの屋根か?と期待してたら回廊のレンガと型紙だけ。がっかりだけどどうせ今週は大阪へ帰省だからなにも手をつけられないので、まぁいいや。


30日(土)

 大阪へ母親の見舞いで帰省。しかし新幹線内で和美が気分わるい、と言い出す。どうやら急性のインフルエンザらしい。とにかく堺東の病院へ見舞いに行くが、そこそこ復活していたみたいなので、娘との約束通り「ハリー・ポッター」を観に行った。しかしこれが悪かったらしく、和美の容態は映画中からどんどん悪化。そのあと夕食に入ったうどん屋でもスープすら飲めない始末。とにかく和美だけでもホテルに放り込んで、娘とお見舞いに行ったけど、こういう時でも僕はバカ物件を探さずにいられないらしい。妻が青白い顔をしてるのに僕はうどん屋の壁にレツゴー三匹(吉本興業のマンザイ師)のサインを見つけて、うれしくて思わずシャッターを押してしまったのだ。


 それにしても和美はさすがである。肩で息をしながら「どうしたん?ああ、レツゴー三匹、よかったね」と返してきた。


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