chapter5〜柔らかくて悲しみがある言葉〜
それと、私は昔はずいぶん仙台弁とかズーズー弁というのが嫌だったのです。それで私自身は今でもしゃべると言葉にアクセントがないのです。それが、それほど嫌いではなくなってきたのです。もちろん汚い言葉もあるのですが、少なくとも私の母がしゃべっていた福島県の方言とか宮城県の方言はなにか柔らかくて、しかも悲しみがあるような感じがするのです。
それを教えていただいたのは、三浦哲郎さんの小説ではないかと思います。三浦哲郎さんは随分たくさん方言を使っています。それが非常に優しい。それは読んでみて初めてわかりました。私自身も、小説にそういう方言というものを入れていかないとだめなのではないか、自分のアイデンティティをなくすことではないかと思っているのです。
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