縄文時代早期に形成され、その前期にほぼ完成の域に達した縄文文化と、その担い手縄
文人のライフスタイルは、どのように復元されるのであろうか。
小林達雄は、縄文人の生活スタイルを「縄文カレンダー」として呈示した。これは、ライフスタイルの基礎をつくる生業活動について、どの季節にどのような活動が活発に行われるのかを図化したもので、衣・食・住にかける労働の組み合わされ方を示している。まず生活の基盤をなす家づくり、石器・土器づくりをほぼ通年可能な仕事として図の中央におき、それを取り巻く労働の要素として、春を中心としたアサリ・ハマグリなどの貝類採取、夏から秋にかけてのカツオマグロ漁を含めた漁撈活動、さらにその外に秋から冬にかけてのクリ・トチ・ブドウなどの堅果・果実類採集、さらに冬を主としたシカ・イノシシの狩猟活動を組み合わせている。中緯度で四季の変化がはっきりしている落葉広葉樹林文化として、縄文人は季節の移り変わりを敏感に察知し、旬に富む食料を確保、彼らの年間ライフスタイルを確立していたに違いない。