『美味しんぼ風味』〜第2話2〜 「山形の酒は、好きになれそうにないな、俺は」

昨日、吾郎が下した答えだった。

だから今日の酒蔵取材もいまいちノリが悪い。

酒蔵の中を一通り案内してもらい、最後に試飲コーナーに案内された。案内役の職員が「ウチの酒は辛口で有名なんですよ」と紹介し、二人に試飲用のグラスを渡してくれたが、それでも吾郎はあまり気乗りしない様子だ。

「じゃあ、頂きます」

ふたりとも香を確かめたが、結局、由希子が先に口をつけた。

「うわ、ほんとに辛いですね、これ」

由希子が言った。吾郎は「えっ?」という顔をして、酒を飲んでみる。すると吾郎の顔がパッと明るくなった。

「ほんとだ、こりゃ丁度いい!昨日のとは大違いだな」

吾郎の言葉を聞いて、職員の顔もパッと明るくなった。

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