『美味しんぼ風味』〜第3話2〜 「おいおい、今日の目的は漬物だぞ。そんなに洋ナシばっか食ってないで、ちゃんと取材しろよ」

「高岡さん、これラ・フランスっていうんですよ!」

山形の果物「ラ・フランス」を食べて、由希子はニコニコしている。

この物産展には、山形の産業や伝統工芸などが一同に会する。もちろん食品関係もあり、最近になって全国的にも人気の出てきた、蕎麦もある。漬物も、酒粕漬け、赤かぶ漬け、丸子なす漬け、青菜漬け、ぜんご漬けなど、かなりの種類の漬物が並べられていた。

「こうやって見ると、山形の漬物って豊富ですね」

「そうだな、長い冬の間は、ろくな食い物も得られないだろうし、まともな保存食って、そんなに無かったんだろうな」

「狭いな、吾郎。保存食という知恵は、これだけではない」

会話に突然、割り込む男がいた。吾郎が声の方を見る。

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