伊藤健一


いまこうして取材を終えて思うことは、宮城県の蔵王は私にとって『山学校』そのものだったということだ。本来の意味でもある「遊びの学校」としてももちろん満喫できたのだが、蔵王に住む人達からたくさんのことを学び、励まされたことが大きい。

 みちばた市の佐藤さん、毎回おいしい山菜をどうもありがとうございました。偶然にも佐藤さんのお店を見つけてお邪魔しましたが、佐藤さんが快くお話ししてくれたおかげで、その後の取材がうまく行ったと言っても過言ではありません。

 廃バスで山菜の天ぷらをごちそうしてくれた努さん。あれ以来は私はすっかり山菜の天ぷらにはまってしまいました。家でも何度か作ってみたんですけど、あのサクサクさを出すことは出来ませんでした。今度行ったら作り方を教えてください。

 分校で元気に遊んでいた長峰地区のみなさん。遊んでくれてどうもありがとう。
私が一番驚いたことは、まだガキ大将がいたということです。 取材を兼ねて遊んでいる風景をカメラで撮影しているとき、 突然けんかが始まってしまって、私はその迫力のすごさにただただ茫然としてしまいましたが、 ちゃんとガキ大将が仲裁に入って2人を仲直りさせてくれました。 今度また突然遊びに行きたいです。

 酪農の倉繁さん、突然の取材にも快く応じてくれて本当に助かりました。 ありがとうございます。私は牛を間近で見るのも初めてでしたし、 実際に牛のお乳を手で絞らせてもらうという大変貴重な経験までさせてもらってとても 嬉しかったです。
 朝の一番忙しいときに、牧場を案内してくださり、 単純な質問にも1つ1つ丁寧に教えてくれました。 ナマ牛を見て以来牛乳を飲むのに少し抵抗がありましたが、牛を1頭1頭可愛がってあげることで始めて私たちもおいしい牛乳が飲めるわけですよね。

 茅葺き屋根のお家がすごくお似合いな、ジョゼさんと敦子さん。
私は茅葺き屋根のある家は何度か見たことがあるのですが、実際に中に入ったのは、ジョゼさんの家が初めてです。ジョゼさんがつくる陶器を演出するために奥さんの敦子さんが、敷物や壁飾りをつくっているのだそうです。
家具の一つ一つも趣がありました。敦子さんのセンスの良さなんだろうな、と思っていたら、敦子さんが言うには、何百年も家具が自分を主張しているから、どの家においても素敵な家具になるんだと言う。
初夏のある寒い日、炉端を囲んでジョゼさんと敦子さんと話しているうち、2人の心の温かさがひしひしと伝わった来ました。

 この他にも授業の忙しい合間をぬってインタビューに応じて下さった分校の先生方やたくさんの人々にいろいろと面白いお話を聞くことができました。
どの方も、蔵王の良いところは自然を肌で感じれるところと言います。 そんな素晴らしい環境のもとで生活している人たちの『あたたかさ』にとても勇気づけられました。

またいつの日か『山学校』に行って皆さんからパワーをもらいに行きます。