『病気はやっぱりかわいそう?』
〜ダメージが一番大きい乳房炎〜

伊藤:病気になってしまう牛もいるんですか?

倉繁:風邪はそんなにないんですけど、一番はやっぱりお産前後の病気ですね。それで体調を崩してしまったりするんですよ。
あとは太りすぎでお産がひどかったり、腰抜けになって起きられなくなったりね。
うちで多いのは乳房炎といって、お乳が細菌に犯されて質が悪くなってしまう病気ですね。 牛乳が完全栄養食品と言われているという事は、それだけ細菌にとってもいい繁殖源になるわけですよね。 おっぱいの中に細菌が入ってしまって、繁殖して機能が悪くなってしまうんです。 酪農家にとってはこれが一番ダメージが大きいというか、こわい病気ですね。

伊藤:病気で苦しんでいる牛とか見るとやっぱりかわいそうですか?

倉繁:頭数が少なかったときはそういった感情もあったんですけど、なにせこれだけの牛を家族で世話してるもんですから、もうそんなことは言ってられませんね。

伊藤:僕のような素人から見れば、全部同じに見えてしまうんですけど、長年牛と付き合っているとどの牛が病気だとか、分かるものなんですか?

倉繁:ええもちろん分かりますよ。どの牛が病気にかかってるなっていうのがわかんないと、 酪農家としてやっていけませんからね。