ここでは牛に対する素朴な疑問を、先生に1門1答形式で教えてもらいたいと思います。
Q,お乳が出るのはメスだけ?
A,もちろん全部メスですよ。だって人間もお乳が出るのは女だけでしょ。
オスが生まれた場合は、牛肉専門の所へ売ってしまうんですよ。
メスはね、お産を繰り返すほどお乳が出やすくなるんですよ。どの牛もお産をして1年たつとお乳が出にくくなるので
人工的に妊娠させて、それで毎年順調にお乳が出るようにしているんです。
牛は妊娠期間が280日ぐらいなもんで、分娩したら3ヶ月ぐらい前に妊娠させないとお乳が
出なくなるんです。
Q,牛の寿命は何年ですか?
A,約7年ぐらいです。
酪農のポイントは、7年間の間に何回子牛を産ませるかにかかってるんです。
結局、子牛を産まないことには、お乳は出ませんからね。
Q,牛は生きてる間に何回子牛を産むんですか?
A,順調に行けば4〜5回ですね。
牛は生まれてから14ヶ月で、初めて人口受精をするので、2年目でやっと子牛が産めるんです。
そこから年に1回のペースでお産をするんです。
Q,牛が食べる餌にはどんなものが入ってるんですか?
A,アルファルファという干し草と麦などの穀物、魚粉、アミノ酸などですね。
餌はアメリカやオーストラリアから輸入してます。牛は大体40%ぐらい湿気を含んでいるものを好むので、
水を混ぜています。
アミノ酸は豚を食肉にするときに出る血液を粉状にしたもので、
牛にとってみれば最高のタンパク源なんですけど、
逆にいえば産業廃棄物をうまく利用したものなんですね。
草や小麦でもタンパク質は取れるんですが、それは植物性なので、
魚紛などの動物性タンパク質も与えなければならないんですよ。
平均で1日30kgのお乳がでるんですけど、中にはそれ以上出る牛もいるの
で、それなんかには十分な栄養を補ってやらないと、
体がもたないのでその点には気を配ってやってるんです。
Q,牛はどんな病気にかかるんですか?
A,1番はお産前後の病気ですね。
風邪はそんなにないんですけど、一番はやっぱりお産前後の病気ですね。それで体調を崩してしまったりするんですよ。
あとは太りすぎでお産がひどかったり、腰抜けになって起きられなくなったりね。
うちで多いのは乳房炎といって、お乳が細菌に犯されて質が悪くなってしまう病気ですね。
牛乳が完全栄養食品と言われているという事は、それだけ細菌にとってもいい繁殖源になるわけですよね。
おっぱいの中に細菌が入ってしまって、繁殖して機能が悪くなってしまうんです。
酪農家にとってはこれが一番ダメージが大きいというか、こわい病気ですね。
Q,母牛が年をとるほど生まれてくる子牛は弱ってくるものなんですか?
A,人間の場合だと、高年齢での出産は辛いって言われてますけど、牛の場合だとかえってお産が楽になるんですよ。
人間の場合だと、高年齢での出産は辛いって言われてますけど、牛の場合だとかえってお産が楽になるんですよ。
初めての出産は母牛自体体が小さいもので、大変なんです。逆に親牛が病気にかかって
抵抗力が付いてきますよね、その免疫が子牛に付いてくるので、親牛が病気にかかった数だけその抵抗力も強くなりますから、
子牛の免疫力も強くなるって事です。
Q,牛はお乳を絞るとき痛くないんですか?
A,牛は強く絞ってもらうのが気持ちいいんですよ。
機械だと真空の状態でお乳を絞るので出ているときだと痛くないんですが、出ていないのにいつまでも
絞っていると痛がりますね。
Q,乳牛のホルスタインでも牛肉として食べられるんですか?
A,食べられますよ。
雄だともちろんそうですし、お乳を出す雌でも、不妊症の牛とかお乳が出なくなった
牛なんかは、太らせるように小麦とかいっぱい食べさせて、肉牛として出荷するんですよ。
Q,牛の寿命は7年位と言ってましたが、牛は乳牛として一生を終えるんですか?それとも
肉になって一生を終えるんですか?
A,肉になっちゃうんですねぇ。
一番極端なのはドックフードになるんですけど、あとはハンバーガーになったり
するんですよ。