俺はくそゲーハンターだヨ!くそゲーハンターVIRUS みなさ〜ん、夏休みはどうでしたカ〜? 楽しかったですカ? そうですカ。良かったですねェ。 くそゲーハンターは一日も休めませんでしタ! 一日も休めず働きどおシ! まさに死ぬ死ぬ団って感じでス! 休みがないのはともかく、和歌山県白浜町というナウなヤングにバカウケのフィーバーな観光地に住んでいるにも関わらず、歩いて行ける距離のビーチで水着のお姉ちゃんを観賞する暇すらなかったというのが個人的にいちばん厳しかったヨ! こんな為すすべも無く夏を過ごしてしまった寒いくそゲーハンターでも、今年の夏はナニが凄かったかぐらいは知ってまス! それは映画! 今年はまさしく映画の夏! 和風ナウシカなもののけ姫、劇場版アキラみたいなエヴァ完結編、ゲームと全然関係ないときめきメモリアル、誰も王様は裸だと言い出さないスターウォーズ、恐竜大バカ映画ロストワールドなど、いろんな意味での話題作がてんこもりだったネ! こんな感じで映画は内容はともかく爆笑モノの面白さだったのにゲームの方はいまひとつ俺たちくそゲーハンターの目頭をアツくしてくれるモノがありませんでしたタ。 しかし北海道の凍てつくデエダラボッチ・ハドソンが、お盆も過ぎてから氷点下のゲームを超プレゼント! その名も「VIRUS」、北海道風味ナンバーワンの寒ゲーだヨ! まずは発売前、ハドソンがクリーチャーデザインに韮沢靖、テーマ曲にAvex TraxのFavolite Blueを起用し、セガの協力を得てベルファーレでド派手なお披露目をぶちかましたという記事がゲーム雑誌に載りましタ! さらにアニメは大張正己だァ! なんてもう聞いただけで超トンガっててカッコよさ大爆発なものを想像するよネ? ん〜? 想像するのは難しいですカ〜? 想像したことにしておいてヨ、話が進まないかラ。 発売するハドソンも大いに乗り気で、この頃北海道の地方紙でハドソンの社長かなんかが、 「このゲームでハドソンの泥臭いイメージを払拭したい」 と語っていたらしいネ! そして発売日! TVコマーシャルを見てなぜかピピっと来てしまったくそゲーハンターは、さっそく行きつけのゲーム屋にGO! どんなめくるめくかっこいい世界が待ち受けているのかわくわくしながらブートアップ! まずはオープニング! 初代ガンダム並みに説明的なナレーションで舞台背景をえんえんと、都合ガンダムの5倍ぐらい説明してくれまス! 途中で意識が朦朧となりながらも取りあえず聞き終り、ゲームスタート! おお! アニメムービーなのに登場キャラクターの口が全然動いてないネ! しかもアニメ素人の俺が見ても解るほどセルの使い回しの嵐ダ! まああとのゲーム中で「電脳空間では口を動かす必要がないから」というグッドな言い訳をしてたけど、現実空間でも口が動いてないのにはなんの説明もありませン! 道産子ならそんな細かいこと気にするなってことですネ! そんなクオリティなのに、アニメムービーの最中はどのボタンを押しても一切スキップできないヨ! 大した自信だネ! まあ確かに超解りづらい……じゃなくて深淵な設定なので、口さえ動かないアニメでもぼんやりしてると設定が理解できない、っていうか、2・3回聞いてやっと言いたいことがつかめてくるって感じでス! こういうところだけは士郎正宗並みと言えなくはないネ! さて、設定資料をそのままナレーションに流用したような気がするアニメ部分が終りいよいよゲーム本編! そ、操作できねェ! このゲームではサターンのコントローラー全部のボタンを使うという非常に斬新なインターフェイスを採用していて、そのせいでただのアドベンチャーゲームと同じ移動パートですらマニュアルと首っ引きになれる程新しいんダ! 仕様書上では画期的なインターフェイスのつもりだけど、いざ造ってみたらマニュアルなしでは遊べたもんじゃないってことはえてして起こりがちでス! くそゲーハンターの場合はそういうときすぐに修正するんだけど、このゲームの開発者はどうやらそのまんま押し通したみたいだネ! その男らしさを見習いたいものでス。 戦闘システムも斬新で、リアルタイム性を重視したという点ではスクウェアのファイナルファンタジーシリーズを意識していまス! その面白さは同じハドソンの天外魔境第4の黙示録並みだヨ! って、天外魔境と同レベルの戦闘システムという形容もありますが、このゲームの戦闘システムと同じように細かいことは気にしなイ! さて、そもそもこのVIRUSのどこがどう北海道風味かというとカントリーテイスト、つまり田舎風味の素朴な味わいにありまス。 そう、たぶん東京のどっかの角川書店方面から話持ちかけられ、TVアニメ・コミック・TVゲームを縦断するメディアミックス展開を目指したようですが、バリバリのハードSFかつ、これだけの3年前に流行の最先端だった面子を揃えて、これまた3年前までは服装チェックの厳しかったベルファーレでかっこよくお披露目したのにスーパー素朴ネス溢れるゲームになっているのですヨ! このゲームの印象を人間に例えると、 ・30過ぎて嫁さんを貰えない北海道の青年団の団長が ・東京の企画屋が主宰したねるとんパーティに一念発起して参加 ・高い金出して札幌で売ってたベルサーチのいちばん高い服を買い ・紫のジュリ扇(ジュリアナ扇子=羽根扇子)を手に ・田舎で一生懸命練習してきたパラパラ踊りをかましてる という感じでしょうカ? でもちょいまチ! ここでハドソンが不本意にもかっこ悪いゲームを造ってしまったなどと考えてはいけないヨ! たぶんこれはわざと田舎風味にしてるんだネ! だって普通これだけかっこいい面子を集めれば、どんなにおりこうサンなゲームプロデューサーが担当しても否応なくかっこいいゲームになってしまうはずでス! しかし敢えてここまで素晴らしくカントリーテイストかつノスタルジックで、90年代前半へのオマージュに溢れた作品に仕上げましタ。 このゲームそれほど理解者は現れないでしょウ。時代を15年ほど先取りし過ぎているかもしれませン。 敢えて今、こんなシロモノ……あわわ、このような作品を送り出すハドソンの素人目には無謀としか思えない深遠な思想、先見性を世のゲームデザイナーすべてが謙虚に受け止め、すべてのソフトメーカーは襟を正してゲーム業界の明るい未来図を模索するべきではないでしょうカ。 |