四角い電脳ジャングル 第六回メディアとプロレス 世紀の大一番、高田vsヒクソン戦の開催がようやっと確実になったようだ。「最強」を唱い文句にし続けてきた二つの勢力、UWF系のプロレスとグレーシー柔術の頂上対決である。10月11日の東京ドームの結果は、どちらに転ぶにせよ、プロレス界と格闘技界に大きな影響をもたらさずにはいられないだろう。 この10.11東京ドーム「PRIDE-1」には、もう一つ大きな意義がある。それは、この大会が日本国内で実質上始めての本格的な「ペイ・パー・ヴュー」イベントであるということだ。 局やチャンネルとの月間の視聴料ではなく、選んだ番組ごとに視聴料をとるペイ・パー・ヴュー・ビジネスは、80年代のアメリカにおけるメディア・ビジネス、中でもスポーツ番組のビジネスを大きく動かしてきた。 マイク・タイソンの一戦あたり数十億円というギャラを支えてきたのはペイ・パー・ヴューである。 1993年に始まったアルティメット大会。世界中にヴァーリ・トゥードというものを知らしめたこの大会を支え、そして今、その息の根を停めようとしているのも、またペイ・パー・ヴューである。 そして、高田vsヒクソン戦の、「興行」あるいは「ビジネス」としての成否を決めるのも、このペイ・パー・ヴューということになるだろう。これいかんによっては、プロレスを含めた日本の「プロ」格闘技の世界は、大きく様変わりをしていく可能性もある。なぜなら、「プロ」スポーツというものは、いつの時代も、メディアによってその死生を決せられてきたからだ。 |