ed.king.gif001-1/11 なんと、保守系論壇誌がアニメ特集だ!!
 

<戦後民主主義の申し子が産んだ「説教ブシ」 ヒーロー不在の『もののけ姫』も、モノローグ劇の『エヴァ』も、「去勢」文化の落とし子だ>(石堂淑朗vs.切通理作/諸君!10月号)

石堂 「宮崎さんの考え方は、僕には現実離れしているとしか見えない。エッセイの中でも『縄文時代が一番よかった』なんてことを書いていて、今回の映画も室町時代を舞台にしていますが、僕は縄文時代といえば、まず人が人を喰っていた時代だと思いますから。
 自然と人間の対立なんて言ったって、彼の場合は結局、予定調和的思考に過ぎないんですよ。根っこのところには、昔の社会党支持の学校教師みたいなもので、競争はよくないから駆けっこでも足の速い子にはハンデを与える、みんな平等がいいんだ、っていう浅薄な平和主義が透けて見えて仕方がない。彼のエッセイにこんな一節があってびっくりしたんです。日本の学校教育は明治から全部間違っている、例えば、小学校のグラウンドはもともと軍隊の練兵場として作られたものだ、というんですね。だけど、僕は彼より九歳年上なのに、 そんな記憶はない。小学校のグラウンドは、もとから運動場なり遊び場として作られたものですよ。
 その文章を読んだ時、ああ、六〇年安保時代の人は、こういう粗雑な理屈を平気で言うんだな、と呆れたものです。宮崎さんは作品の作り方もそうだけど、現実を自分の思想でのっぺりと塗り込めてしまう。山田洋次さんなんかも、そういうとこあるけど(笑)。
 非常に大雑把な言い方をすれば、宮崎さんは戦後民主主義のチャンピオンなんだと思う。宮崎さんのアニメでは、男も女もみんな同じ顔してるでしょう。あれが象徴的でね、アメリカから入ってきた男女共学にどっぷりと浸かってきた世代の感覚が、すごく滲み出ている。」・・・



 保守系論壇誌の総本山、「諸君!」にアニメ記事。それも宮崎哲哉のエヴァ論と同時に掲載だ。この「もののけ対談」ともに9ページづつ、という結構なボリュームである。
 一昨年頃、僕は「評論専門のアニメ誌が出ないかなぁ」などと考えていた。当然、「動画王」の企画が出たときには応援したもんだ。
 でもなぁ、まさか一般論壇誌にアニメ論が載るようになるとはなぁ。僕自身、昨年のユリイカに「ユリイカにアニメ論が載る、というのは、すなわちユリイカがオタク化した、という意味である」と書いた。その状況が、ここまで来てしまうとは、感無量である。とほほ。


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