ed.king.gifエメリッヒ監督の思い出したくない過去
 

 僕は、こういうSFXに大感動しながら、本当に喜んだ。「ID4」を実際に見る前は、僕はものすごく不安だったのだ。



 というのも、まず監督がドイツ人のローランド・エメリッヒだから。エメリッヒ監督というのは、「SF映画を撮り始めてからSF小説を読み始めたんだけど、あんまりネタになるものがないねぇ」なんてのたまうSF音痴なのだ。そんなヤツがSFのスタンダードナンバー、地球侵略ものなんて撮れるのか?
 だいたいエメリッヒ監督の作品で、最初に日本で公開されたのが「ユニバーサル・ソルジャー」だぞ。ストーリーは「米国が秘密開発した戦闘サイボーグが、心の独立を求めて戦いだした」というはずなんだけど、実際の映画は「二人の乱暴者が、一軒家を壊しながらどつきあっているだけ」というお粗末なものだった。



 その次に公開された「スターゲート」は、ものすごくカッコイイ予告編の威力で、全世界で2億ドルもの興収ををあげたヒット作になった。でもそれは製作総指揮が悪名高いマリオ・カサールだったからだ。カサールは、ソニーがアメリカの映画会社を買い取ったときプロデューサーとして雇われ、結果的にソニーに700億円の損害を負わせたという男。しかも首になるときにも、50億円もの退職金を分捕ったという、20世紀最大の映画ペテン師だ。金のためなら何でもやるヤツと考えて差し支えない。
 というわけで、「スターゲート」の大ヒットは彼のペテンの手腕のおかげで(この時ダマしたのは観客だ)、決して内容の為ではなかった。僕も一応見たけど、つまんなかったなぁ。



 そんな過去があるから、「エメリッヒ監督」という名前で暗い気分になったものの、オタクとしては見ざるを得ないテーマだった「ID4」だからこそ、このSFXの高さは超感動ものだったのだ。

 director.jpg

[前のページへ]      [次のページへ]